親知らずを放置すると起こるトラブル!抜歯後に注意すべきことも
- 歯のコラム
こんにちは。熊本市西区蓮台寺、JR「熊本駅」より車で5分の歯医者「谷川歯科医院」です。
親知らずは、10代後半から20代にかけて生えてくることが多い歯で、さまざまなトラブルを引き起こしやすいとされています。しかし、親知らずを放置すると、虫歯や歯周病、隣の歯への悪影響、さらには強い痛みや腫れといった症状につながることもあります。それにも関わらず、痛みが出るまで放置されるケースが少なくありません。
この記事では、親知らずを放置することで起こるトラブルや抜歯が必要なケース、そして抜歯後に注意すべきポイントについて詳しく解説します。
親知らずとは

親知らずは、正式には第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)と呼ばれる奥歯で、多くの場合、10代後半から20代前半にかけて生えてきます。上下左右それぞれの奥に1本ずつ、最大4本ありますが、すべての人に同じように生えるわけではなく、1〜2本しか生えない人や、まったく生えてこない人もいます。
親知らずが生える頃には、すでにほかの永久歯が整っているため、生えるスペースが不足しやすく、まっすぐに生えずに斜めや横向きになることが多いです。これにより、痛みや腫れ、歯並びの乱れなど、さまざまな問題が引き起こされる原因となります。
親知らずは、必ずしも抜歯しなければならないというわけではありませんが、不適切な位置に生えていたり、口腔内に悪影響を及ぼしている場合には、早めの対応が求められます。
親知らずを放置するリスク

親知らずが生えていても痛みがないからと放置していると、気づかないうちにさまざまなトラブルが起こることがあります。以下では、その代表的なリスクについて詳しく解説します。
虫歯になる
親知らずは口の一番奥にあるため、歯ブラシが届きにくく、食べかすやプラーク(歯垢)がたまりやすい状態になります。
特に、親知らずが横向きに生えていたり、部分的に歯ぐきに覆われていたりすると、清掃が難しくなり、虫歯が発生しやすくなるのです。しかも、親知らずの虫歯は気づきにくく、痛みに気づいたときにはすでに神経まで進行していることも少なくありません。
さらに、手前の歯との隙間に汚れがたまり、親知らずだけでなく隣接する第二大臼歯まで虫歯になるリスクも高まります。これにより、健康な歯を失う可能性もあるため注意が必要です。
智歯周囲炎を引き起こす
智歯周囲炎(ちししゅういえん)とは、親知らずの周囲に細菌が入り込んで炎症を起こす病気です。特に、親知らずが半分だけ頭を出している状態や、まっすぐに生えていない場合に起こりやすく、歯ぐきの一部が腫れたり、膿が出たりすることもあります。
この炎症は強い痛みを伴うだけでなく、口が開けにくくなったり、食事や会話に支障が出たりすることもあるでしょう。さらに、放置していると炎症が広がって、顎や喉の方まで腫れることもあります。
智歯周囲炎は何度も再発する傾向があるため、根本的な改善には親知らずの抜歯が必要になるケースが多いです。
隣の歯に悪影響を及ぼす
親知らずが正しく生えずに傾いていたり、半分埋まったままになっていたりすると、隣の歯と接触しやすくなります。その結果、隣の歯との間に汚れがたまりやすくなり、虫歯や歯周病が進行しやすくなります。
特に親知らずの手前の歯は、噛み合わせや見た目の面でも重要な役割を担っている歯です。この歯が親知らずの影響でダメージを受けると、治療が必要になるだけでなく、将来的に抜歯をしなければならない可能性もあります。
健康な歯を守るためにも、親知らずの状態を確認し、必要に応じて適切な対応をとることが重要です。
嚢胞ができる
親知らずのまわりに、嚢胞(のうほう)と呼ばれる袋状の病変ができることがあります。これは親知らずの周囲にたまった袋状の腫れもので、中に膿や液体がたまっていきます。最初はあまり症状が出ないことも多いため気づきにくいですが、次第に広がって周囲の骨を溶かしたり、歯の根を圧迫したりするおそれがあります。
また、嚢胞が大きくなると、骨の変形や顔の腫れなどにつながることもあります。自然に治ることはほとんどないため、親知らずの周囲に違和感があったり、レントゲンで異常が見つかった場合は早めに処置を受けるようにしましょう。
歯並びが乱れる
親知らずは、まっすぐ生えずに横向きや斜めに生えることが多い歯です。そのため、隣の歯を押す力が加わり、前歯の歯並びが徐々に崩れてくることがあります。
特に矯正治療を終えたあとに親知らずが生えてくると、後戻りと呼ばれる歯列の乱れの原因になることがあるため注意が必要です。噛み合わせにも影響を与える可能性があり、見た目だけでなく機能面にも悪影響を及ぼします。
親知らずは抜いたほうがいい?

親知らずはすべてのケースで抜歯が必要というわけではありません。
まっすぐ正常に生えていて、隣の歯や噛み合わせに悪影響を与えていない場合は、経過観察で問題ないこともあります。実際に、トラブルを起こすことなく一生を通して使い続けられる親知らずもあります。
しかし、傾いて生えていたり、歯ぐきに半分埋まったままになっていたり、虫歯や炎症を繰り返している場合は、抜歯を検討するべきかもしれません。
抜歯の判断は、症状だけでなく、親知らずの位置や歯の状態、神経との距離、将来的なリスクなどをもとに行われます。自己判断で放置するのではなく、まずは歯科医院でレントゲン検査などの精密な診査を受けることが大切です。
痛みや違和感がすでにある場合は、できるだけ早く相談することで、症状の悪化や周囲の歯への影響を防げるでしょう。
親知らずを抜いたあとの注意点

親知らずを抜歯したあとは、傷口がしっかりと治るまで慎重なケアが必要です。ここでは、スムーズな回復のために守るべき大切なポイントをわかりやすく説明します。
麻酔が切れる前に食事をしない
抜歯後しばらくは、麻酔が効いた状態が続きます。このときに食事をすると、うまく噛めずにほほの内側や舌を噛んだり、熱いものを口にしても気づかずにやけどしたりする危険があります。
基本的には、麻酔が完全に切れてから食事を取るのが安全です。
刺激の強い食事は避ける
親知らずを抜いたあとは、しばらくの間、食事内容に気をつけることが重要です。辛いものや熱すぎるもの、酸味の強い食品などは、傷口を刺激して痛みや出血を引き起こす原因になります。
また、硬い食べ物や噛みごたえのある食材も避けましょう。抜歯した側に負担がかかり、傷の治りを遅らせる可能性があります。
食事は、できるだけやわらかく、刺激の少ないものを選び、反対側の歯で噛むように心がけましょう。おかゆやスープ、豆腐、ゼリーなどは、抜歯後でも安心して食べられます。
喫煙・飲酒は控える
タバコやアルコールは、術後の治りに悪影響を及ぼす可能性があります。
喫煙は血流を悪くし、傷の治りを遅らせる原因になります。また、アルコールも血行を促進して腫れや出血を助長したり、麻酔や抗生物質との相互作用によって身体に負担をかけたりする恐れがあります。
抜歯後少なくとも1週間程度は、喫煙や飲酒を控えることが望ましいとされています。治癒を早め、合併症を防ぐためにも、術後の生活習慣には十分注意を払いましょう。
患部には直接触れない
抜歯後の傷口はとてもデリケートな状態になっています。舌や指で触ったり、無理にうがいをしたりすると、せっかく形成された血のかたまりが取れ、治癒が遅れる可能性があります。傷口にはできるだけ触れず、歯科医師の指示に従って安静に保つことが大切です。
また、洗口液などを使用する場合も、強く口をすすがないように注意しましょう。
処方された薬は指示どおりに服用する
親知らずを抜いたあとは、炎症や感染を防ぐために抗生物質や痛み止めが処方されることがあります。これらの薬は、歯科医師の指示に従って必ず飲みきることが大切です。
自己判断で服用を中断すると、傷口が治りにくくなったり、痛みが再発したりする恐れがあります。特に抗生物質は、決められた期間・回数を守って服用しないと、細菌の働きを十分に抑えられず、感染のリスクを高めることもあります。
また、痛み止めは痛みをコントロールするために重要ですが、必要以上に飲み過ぎると思わぬ副作用を引き起こす可能性もあるため、決められた量を守ることが大切です。薬について不安や疑問がある場合は、必ず事前に歯科医師や薬剤師に相談しましょう。
強くうがいをしない
抜歯後の傷口は、血の塊(血餅)によって守られています。この血餅はかさぶたのような役割を果たし、傷の治りを助けてくれます。しかし、強くうがいをすると血餅が取れてしまい、出血が続いたり、傷の治りが悪くなったりすることがあります。とくに、抜歯した当日は、うがいはなるべくやさしく、軽くゆすぐ程度にとどめましょう。
歯みがきのときも、抜いた部分を避けるように気をつけ、周りの歯は普段どおりに磨いて清潔を保つことが大切です。
激しい運動や長時間の入浴は避ける
親知らずを抜いた当日は、血行がよくなりすぎないようにすることが重要です。激しい運動や長時間の入浴は血流を促し、出血の原因となる可能性があります。
手術当日はなるべく安静に過ごし、シャワーを浴びる際も短時間で済ませるようにしましょう。
異常があればすぐに受診する
親知らずを抜いたあと、痛みや腫れが長く続く場合や、出血がなかなか止まらない場合は、何らかの異常が起きている可能性があります。
とくに注意したいのは、ドライソケットという状態です。これは、抜歯した部分の血のかさぶたがうまくできず、骨がむき出しになったような状態になるもので、強い痛みが続くことがあります。
また、抜歯した側の頬が大きく腫れたり、膿のようなにおいのある液体が出たりする場合には、細菌感染が起きていることも考えられます。こうした症状に気づいたら、無理に我慢せず、できるだけ早く歯科医院を受診することが大切です。
まとめ

親知らずは、必ずしもすべての人にとって問題になるとは限りませんが、生え方や位置によっては虫歯や炎症などのトラブルを引き起こすことがあります。とくに、横向きに生えていたり、歯ぐきの中に埋まったままの場合は注意が必要です。放置すると、手前の歯に悪影響を及ぼしたり、歯並びが乱れたりする可能性もあります。
親知らずの抜歯は、将来のリスクを減らすための予防的な処置として行われることもあります。抜歯後はしばらくの間、食事や生活習慣に気をつけて過ごすことが、早期回復のポイントです。
親知らずの状態にお悩みの方は、熊本市西区蓮台寺、JR「熊本駅」より車で5分の歯医者「谷川歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、「みんなが通いやすい、地域の優しい歯医者」を目指して、新しい設備の導入や治療技術の向上に努めながら、さまざまな診療にあたっています。診療案内ページはこちら、WEB予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

この記事の監修者
谷川 淳一
経歴
- 2008年 広島大学卒業
- 2009年 広島大学病院臨床研修終了、広島市 宇品歯科医院勤務
- 2020年 谷川歯科医院 勤務
所属学会
- 日本口腔インプラント学会 専修医
- 軸育士スタディグループ「軸スタ」会員
- スタディグループ「医歯薬連携推進フォーラム」会長
- 東京形成歯科研究会 会員
- 子供とママの健口を育む会 会員
- 母乳育児支援熊本グループ 会員
- 総合医療情報サイト「Your Doctor」監修・アドバイザー








