保険範囲の入れ歯で使用されるのはレジン(プラスチック)です。
この保険適用のレジン床入れ歯でも、十分に食べ物を噛むことができます。
最初はコストを抑えつつ入れ歯を試していきたいという方もいらっしゃいます。そのような方にはこのレジン床入れ歯をご案内します。
入れ歯を作製する段階で、患者様一人ひとりに合う使いやすい入れ歯を作るために、歯型の型どりや噛み合わせの調整を丁寧に行います。
こまめな手入れで長持ちさせることも可能ですが、汚れなどは付着しやすい素材です。
Meritメリット
- 必要最低限の噛む機能が備わっています。
- 作製費用を抑えることができます。
Demeritデメリット
- 入れ歯に厚みを感じやすいです。
- 汚れや傷、プラークがつきやすい素材です。
入れ歯はすぐに完成するわけではなく、作成には約3〜4週間の期間がかかりますので、ご了承ください。以下の大事な工程を飛ばさずに一つ一つ丁寧に行っていく必要があります。
入れ歯は、歯の形や歯茎の形を模型に再現して外で作ります。そのため、アルジネート印象材もしくはシリコン印象材と呼ばれる材料で、お口の中上下の型採りを行う必要があります。当院では、材料を手で練るのではなく、機械で練ることでより精密な再現ができるように心がけております。
歯を失ってしまうと、当初の歯の高さから気づかない間に、噛み合わせが低くなってしまいます。特に、奥歯を失ってしまうと、その確率が高くなります。噛み合わせが低くなると、前歯に今までよりも負担がかかるようになり、前歯を失う原因にもなります。また、顎関節にも負担がかかるようになるため、「顎が開けにくくなった」「食事の度に顎が痛い」等の顎関節症の症状が現れることがあります。
そうならないように、元の高さを再現できるように蝋を溶かしながら調整していきます。
蝋の上に人工歯を並べて、入れ歯の高さを再現します。お口の中で、歯の位置や高さ、話しにくさなどないかチェックしていきます。少しでも違和感があれば、修正していきます。完成してしまうと、大きな調整は難しくなりますのでとても重要な工程となります。
完成した入れ歯を、お口の中に装着して必要な部分を調整していきます。噛み合わせの調整や、床が強く当たっている部分の調整を行います。
数日後に必ず来院していただき、問題ないかチェックします。完成されて終わりではないので、しばらくは来院していただくようになりますのでご了承ください。
当院では、できるだけ適合のよい入れ歯を作るよう心がけております。しかし、入れ歯は、歯茎の上にのっており、噛むと痛みが出ることがあります。そのため、作成後もしばらくはこまめに調整が必要な場合がありますので、ご了承ください。
気になる方はお気軽にご相談ください。
入れ歯のお手入れは以下のように行うことをおすすめしております
入れ歯専用のブラシは、効率よく汚れを落とせるためおすすめです。落下による入れ歯の破損を防ぐためにも、水を張った洗面器等の上で清掃しましょう。また、入れ歯の表面が傷ついてしまうため、歯磨き粉は使わず、空磨きを行うようにしてください!
②目に見えない汚れ・ニオイ菌を入れ歯洗浄剤で落とす
毎日洗浄剤を使って除菌しましょう。
入れ歯を常に清潔に保つために、お手入れは必ず1日1回は行いましょう。使い終わった溶液は、毎回必ずお取り替えください。
洗浄剤の使用方法
入れ歯の洗浄剤を使用する際は下記のことにご注意ください。
「150mLの水またはぬるま湯(40〜50 ℃)を使用しましょう。」
「入れ歯の変色や変形を防ぐために、熱湯(60℃以上)には絶対に入れないでください。」
部分入れ歯では、留め金が存在するので、入れ歯は安定しやすいです。そのため、入れ歯安定剤の使用はおすすめしておりません。
総入れ歯でも安定がいい場合は使用する必要はありませんが、歯茎がやせていて安定が難しい場合は、少量の安定剤使用が効果的な場合があります。必要な場合は、当院でご指導いたしますのでご安心ください。
入れ歯を何度調整しても、どうしても違和感が強くて装着が難しいという場合は、他の治療法をご提案させていただきます。
インプラントは、人工歯根を埋め込み、顎の骨と結合してから人工の歯を被せる治療です。そのため天然歯に近い見た目と噛み心地を得ることが期待できます。外科手術が必要となりますが、他の歯にダメージを与える心配がありません。丁寧にメインテナンスを続ければ長期間快適な状態を維持できます。
両隣の歯を削って型採りし、作成した被せをセメントで固定します。入れ歯のように毎回取り外ししなくてよい、という利点があります。ただし、保険診療でのブリッジ治療は、部位によっては、金属の被せになることが多いため見た目が気になるという方は、事前にご相談ください!