6歳で虫歯になりやすい永久歯をシーラント治療で予防しよう
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先日7月29日(土)に開催した夏祭りでは、100名以上の方にお越しいただき、大盛況でした。誠にありがとうございました!また来年も行う予定ですので、ぜひ来年もご参加ください!

さて、話はがらっと変わりますが…大事な大事な永久歯が虫歯になってしまうと、大人になっても度重なる再治療
を経験することがあります。今回は、6歳で虫歯になりやすい永久歯について説明させていただきます。
6歳になると、人生初めての永久歯が生えてきます。では、虫歯になりやすい永久歯はどこなのでしょう?
6歳で生えてくる永久歯
個人差がありますが、6歳になると下の一番前の乳歯(下顎乳中切歯)が抜けて永久歯(下顎中切歯)が下から生えてきます。
また、今まで歯がなかった、一番奥の歯茎から「6歳臼歯」が生えてきます。現在6歳前後のお子さんがおられる方は、この機会に永久歯の存在を確認してみてください!

6歳臼歯が虫歯になりやすい
6歳臼歯は、2年くらいの歳月をかけて歯茎からゆっくりと生えてきます。そのため、生え終わるまでは生え終わった他の歯の高さよりも低い位置にあり、歯ブラシの毛先がなかなかうまく届きません。

加えて、6歳臼歯は乳歯や新しく生えた永久歯の前歯に比べると、かなり大きな形をしており、噛む部分には、深い溝が入りくんでいます。
また、生えたてなので歯の表面のエナメル質の構造が未成熟です。未成熟だと、酸に弱い欠点があります。食事後のお口の中は酸性の状態なので、脱灰が簡単に進んでしまいます。(歯の脱灰と再石灰化についてはこちらから)
このように、様々な理由で、6歳臼歯は虫歯になりやすいのです。
初期虫歯になったのに、気づかないままで放置したような状態になると、大きい虫歯になって、虫歯治療が必要になります。
虫歯予防で大事なこと:保護者のチェック
6歳臼歯は、虫歯になりやすいため、生え終わる8歳くらいまでは毎日の保護者による点検が重要です。

・6歳臼歯がちゃんと磨けているか
生えてきたら必ず毎日仕上げ磨きを行いましょう!食べ物を噛む部分には深い溝があり、食べかすが入り込みやすいのでしっかりと清掃しましょう。
その際、ほっぺた側(頬側)の溝も忘れずに磨きましょう!
虫歯予防で大事なこと:歯医者のチェック
歯医者では、6歳臼歯が
・きちんと磨けているか
・虫歯になっていないか
・虫歯の治療や虫歯の予防処置が必要か
をチェックします。
・きちんと磨けているか
6歳臼歯を毎日綺麗に磨くことは、とても重要です。6歳臼歯が磨けていない場合は、本人への歯磨き指導やご家族への仕上げ磨き指導を行います。場合によっては磨き残しが一目でわかるようにプラークチャッカーと呼ばれる液を歯につけて歯磨き指導を行うことがあります!(うがいをする際にプラークチェッカーが唇に付いて、色がしばらく残ってしまうことがありますので診療後の予定をお聞きしながら行う形となります)

・虫歯になっていないか?
6歳臼歯は前述のように、虫歯になりやすいため、生えたての時期から、こまめにチェックが必要です。6歳臼歯が虫歯になりやすい状態、もしくは初期虫歯と診断した場合は虫歯予防処置を行います。これを、シーラント治療と呼びます。
・シーラント治療って何?
シーラント治療は、歯の溝を削らずに、樹脂で埋めてしまう予防処置です。診断によりこの処置が必要と判断した場合は、保険診療で行うことができます。
・シーラント治療の利点
溝にシーラント治療を行うことで下記のような利点があります。
①深い溝に食べ物が入るのを防ぐ
深い溝に食べかすが入ると、歯ブラシでの排除は難しく、虫歯になりやすくなります。シーラント治療を行うことで、防ぐことができます。
②歯を強化してくれる
シーラントの樹脂の中にはフッ素が含まれています。シーラント治療を行った歯にフッ素が、持続的に作用することで歯の表面のエナメル質が強化されます。
③初期虫歯を治してくれる
溝の奥に初期虫歯がある場合に、シーラント治療を行うことで虫歯菌が活動することができなくなり、再石灰化を促し、虫歯を予防することができます。
④虫歯菌の定着を防いでくれる
虫歯の原因となるミュータンス菌が繁殖しやすい歯の溝をふさいで、繁殖を防ぎます。虫歯菌の定着を防ぐことは、お口の中に生えている歯の虫歯を防ぐことにもつながります。
・シーラント治療の欠点
虫歯治療の場合は、歯を削ることで新鮮な歯質に接着剤で強固に詰め物をくっつけていきますが、シーラント治療は、歯を削らずに溝を埋めていきますので、食事の際に噛んだり歯を磨いたりしているうちにとれてしまうことがあります。とれた際は、シーラント治療を再度行う必要がありますのでご来院いただく必要があります。ご了承ください!
当院では、できるだけ外れにくいように
・治療前に溝の清掃を念入りに行う
・詰める際に口を閉じたりすることで唾液が入らないように心がける
・接着剤を使用することで、エナメル質表面に目で見えない穴ボコをつくって、そこにシーラントを少量流しこんで外れにくくさせる
・細かい溝を封鎖しやすい、3M社の「クリンプロシーラント」という材料を使用する
以上をしっかりと遵守しております。
・シーラント治療の手順
シーラント治療の手順は以下のようになります。
1.歯の溝の清掃を行います。
場合によっては、歯に粉と水を吹き付けて清掃する「エアフロー」と呼ばれる機器を使用することがあります。(初めは水と粉の噴射にびっくりされるかもしれませんがすぐに慣れるのではないかと思います)
2.歯の溝だけに歯面処理剤(接着剤)を塗ります。
3.風をしっかり吹きかけて、余分な接着剤を取り除きます。(少し嫌な臭いがします)
4.シーラントを溝に詰めていきます。
5.専用の光を数秒当てることで、シーラントが硬くなります。
・シーラント治療は保険治療でできるの?
シーラント治療は、保険診療で行うことができます。定期検診の際に、虫歯になってないかチェックを行い、必要であればシーラント治療を行うことをおすすめしております。
・シーラント治療が行えない場合がある
溝の奥の初期虫歯は、表面のエナメル質に限られています。しかし、エナメル質の奥の象牙質に虫歯が達すると、進行速度が一気に早まり、シーラント治療を行っても、進行を止めることはできません。虫歯をしっかりと除去して、コンポジットレジンと呼ばれる樹脂で修復する必要があります。

シーラント治療は、あくまでエナメル質に限局した初期虫歯に効果があります。当院では、レントゲン写真撮影や視診、触診などにより診断して治療を行っております。
もう一つの虫歯予防:フッ素洗口液
歯の表面のエナメル質を強化するためには、フッ素を効果的に作用させることが重要です。その一つがフッ素洗口液の使用です。
また、フッ素洗口を開始してから生え出した永久歯はすでに生えている歯よりも虫歯予防効果が高いことがわかっています。そのため、4〜5歳くらいからフッ素洗口を行うことをおすすめしております!ただし、保育園や幼稚園、小学校で定期的に行っている方は家で行わなくても大丈夫ですのでご安心ください!
フッ素の入っていないうがい薬の使用はあまり効果的ではありません。特に、歯磨きの後にフッ素の入っていないうがい薬でうがいをしてしまうと、せっかく歯の表面にくっついたフッ素が全て洗い流れてしまいますのでくれぐれもご注意ください。(詳しくはこちらから)
気づいたら6歳臼歯が生えていて、すでに虫歯になっていたということもありますので、毎日欠かさずチェックを行いましょう!







