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歯ぎしり・食いしばりを防ぐためのマウスピース(ナイトガード)について

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朝起きたら顎がだるい

夜中に自分の歯ぎしりで目が覚めた

家族に歯ぎしりを指摘された

頻繁に銀歯が外れる

といった経験はありませんか?

 

本日は

歯ぎしり・食いしばりについて説明させていただきます。

 

歯ぎしり・食いしばりとは?

歯ぎしり・食いしばりは、医療用語でブラキシズムとも呼ばれています。

筋肉の活動の大きさや方向の違いで歯ぎしりと食いしばりに分けられています。

 

おそらくみなさんのご想像している通り

歯ぎしりはギリギリ歯を横に動かす動き

食いしばりはグッと歯と歯を噛みしめる動き

を指します。

 

食いしばりでは「歯ぎしり音」がしないこともあります。

 

歯ぎしりの原因

睡眠中に行う歯ぎしり・食いしばりは、「中枢性」つまり「」に原因があり、睡眠障害の一種と言われています。

睡眠中になんらかの異常で大脳皮質と呼ばれる部分が抑制されるために筋肉の緊張が強くなって異常な力が発揮されてしまいます。

しかし、詳しいメカニズムなどはあまりよくわかっていません。

 

歯ぎしりの特徴

歯ぎしりや食いしばりには男女差はなく、成人の10%に自覚があると言われています。

自覚がある人の大半は、同居者からの指摘です。

しかし、食いしばりは歯ぎしり音がしないこともあるため、きづかずに過ごしているということも少なくありません。

歯ぎしり・食いしばりは、なんら機能的目的を持たない習癖と考えられています。

しかし、生体の許容量を超えてしまうといろいろな問題が起こってきます。

実際、歯ぎしり・食いしばりがある方には、歯ぎしり・食いしばりに関連した兆候や症状が80〜90%の人にみられると言われています。

 

歯ぎしりで起こりうる症状

普段我々が食事中に食べ物を噛む際の噛む力は、約12kg/㎠と言われています。

一方歯ぎしりや食いしばりの際は約6倍の70kg/㎠もの力が発生すると言われています。

強い力が続くと、以下のような症状が現れて、歯や筋肉に悪い影響を与えてしまいます。

歯ぎしり 原因

歯がすり減る・歯が痛む・被せ物が壊れる・被せ物が外れる

歯の表面にはエナメル質というとても硬い組織で覆われています。

しかし、毎日歯に強い力がかかると、すり減ったり欠けたりすることがあります。

また、被せ物をされている方は、ご自身の歯が薄くなっている場合が多いため、歯が欠けたり歯が折れたりすることがあります。

 

歯茎が下がる・歯周病を起こす

歯ぎしり・食いしばりは長時間強い力で歯と歯を噛みしめるため、歯茎に対する影響もとても大きくなります。

そのため、歯周病を発症している人に歯ぎしり・食いしばりがあると、歯を支えている骨(歯槽骨)の吸収が急速に進んでしまいます。

定期的に歯医者に通っているのに、歯周病が治らないという方で一度でも歯ぎしり・食いしばりを指摘されたことがある方は早急な対策が必要です。

口の中の骨が盛り上がってくる

毎日顎の骨に強い力がかかり続けていると、骨が盛り上がってくることがあります。(外骨症とも言います)

骨が盛り上がった部位を必ずしも除去しなければいけないというわけではありません。

しかし、食べ物が当たって頻繁に大きい傷ができたりする場合や、入れ歯治療が必要になった際に盛り上がった部分に当たって調整を続けても痛みがひかない場合は骨を削除する必要があります。

頬や舌に歯型がつく

歯ぎしり・食いしばりがある方や、日中に気づいたら歯と歯を当ててしまう方は、お口の中が陰圧になり頬や舌に歯型がついてしまうことがあります。

歯ぎしりとは少し違いますが、日中食事以外の時に歯と歯が当たってしまうことを上下歯列接触癖(TCH)と呼びます。

パソコン業務や運転業務の多い方・スマートフォンの使用時間や読書の時間が長い方などに多く見られます。

該当する方は、歯と歯が触れていると気づいた時に歯と歯を離すことがとても重要です。

頬の筋肉が痛む・頬の筋肉が発達する・エラが張る

口の周りには、多くの筋肉が走っています。歯ぎしり・食いしばりがあると、主に噛む際に使う筋肉である「咬筋」や「側頭筋」に痛みが出たり、筋肉が発達したりします。

また、首回りの胸鎖乳突筋や後鎖部筋群、僧帽筋と呼ばれる筋肉にも痛みやこりが生じることがあります。

顎が開きづらくなる・顎が痛む・口を開けると音が鳴る・顎の関節の形が変わる

いわゆる顎関節症を引き起こすことがあります。顎関節症の患者様で、歯ぎしり・食いしばりがある方は50〜80%と言われています。

また、顎関節症は生体の許容範囲を超えた時に発症する疾患ですので、当てはまる方は、早急な対策が必要になります。

頭痛

こめかみ部分から頭の横にかけての頭痛は、筋緊張性頭痛とも呼ばれます。

噛む際に使う筋肉である「側頭筋」の血行不良によって起こります。

歯ぎしり・食いしばりがあるからといって、必ずしも治療が必要というわけではありません。

しかし

頻繁に銀歯が外れる

歯が欠けたり、すり減ったりする

顎関節を痛めた

頬の筋肉を痛めた

といった症状があらわれた方は、治療と対策が必要になってきます。

 

歯ぎしりの治療と対策

歯ぎしり用マウスピース治療

歯ぎしり・食いしばりの最も一般的な治療法は、マウスピース治療です!

ご自身の上の歯を型採りして作成したマウスピースを寝る時に上の歯に装着します

マウスピースを装着することにより、歯ぎしり・食いしばりがなくなることはありません。

しかし、筋肉の緊張を緩和したり、歯への過重負荷を減らしてくれたりするので、効果的な治療方法です。

保険治療3割負担で約3,000円で行えます。

マッサージ

頭痛(筋緊張性頭痛)には、タオルで暖めたり、ストレッチをして筋肉の血行をよくすることで症状が改善します。

ボトックス治療

歯ぎしり・食いしばりにより、顎の筋肉が発達してきてエラが張ったような見た目になることがあります。見た目が気になる、という方にはボトックス治療があります。

ボトックス治療とは、主に「咬筋」と呼ばれる耳の横についている筋肉にボツリヌストキシンと呼ばれるタンパク質の一種を注射する治療です。

先ほど歯ぎしりや食いしばりは、睡眠中になんらかの異常で大脳皮質と呼ばれる部分が抑制されるために筋肉の緊張が強くなって異常な力が発揮されてしまう、と説明させていただきました。

ボトックス治療では緊張した筋肉を緩める作用があるため効果的です。

しかし、申し訳ありませんが当院ではボトックス治療は行っておりません。希望する方は、連携している病院をご紹介致します。

 

歯ぎしり用マウスピースの特徴

マウスピースの硬さは、やわらかいタイプと硬いタイプがあります。

主に用いるのは

厚さ2mmのやわらかいタイプです。

歯ぎしり マウスピース

歯ぎしりや食いしばりがひどい方は、穴が開いたりちぎれたりすることがあります。そのような方には厚さ1mmまたは2mmの硬いタイプを使用していただきます。

歯ぎしり 対策

以前作成したマウスピースが厚くて違和感があった、薄くてすぐに穴が空いた、装着したら気になって寝付けない等の声をお聞きすることがあります。

問診時の症状や好みに合わせて作成し、調整も致しますのでお悩みの際はご相談ください!

 

子供の歯ぎしり

子供は生後8ヶ月頃から歯ぎしりを行います。

こちらも詳しいメカニズムがわかっていませんが、次に生えてくる歯の位置や顎の位置を決めるための生理現象

とも言われているため、心配はいりません。

小学生や中学生くらいになった頃には、頻度が少なくなることが多いですが、ひどい歯ぎしりが続いていろいろな症状が出てくるようであれば、マウスピース治療が必要になってくることもありますので、その際はご相談ください!

 

永久歯は生え変わることのない重要な歯です。永くいい状態で保てるように歯ぎしり・食いしばり対策もしっかりと行っていきましょう!

当院公式LINEホームページお問い合わせフォームからのご相談も受け付けております!

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