フッ素の入った歯磨き粉でむし歯予防(子供編)
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前回は、むし歯予防に有効な「フッ素」を取り入れる方法について説明させていただきました。(詳しくはこちらから)
むし歯予防でフッ素を歯の表面に直接作用させる方法には以下の3つが挙げられます。
①歯磨き粉に含まれるフッ素の応用
②フッ素含有うがい液による洗口(せんこう)
③歯科医院での高濃度フッ素塗布
今回は、①歯磨き粉に含まれるフッ素の応用(子供編)について説明させていただきます。
フッ素が含まれている歯磨き粉で歯を磨くと、歯の表面のエナメル質にフッ素が取り込まれることによってエナメル質の主成分であるハイドロキシアパタイト結晶がよりいっそう安定したものになります。その結果、エナメル質が強化され、酸に対する抵抗性も向上するためにむし歯予防に非常に有効です。
最近では、歯磨き後に水で口をゆすいだ後に口の中に残るフッ素でもむし歯予防に効果があることがわかってきました。しかし、水で何回もゆすいでしまうとせっかく歯磨き粉に含まれていたフッ素が失われてしまいますので、うがいは少量の水で一回だけにしましょう。
次に、各年齢での歯磨きの注意点について説明させていただきます。
歯は、生後6〜8カ月くらいで下の前歯から生えてきます。(人によって個人差があります)
上の前歯が生える1歳くらいまでは、保護者が1日1回ガーゼを指に巻き、ぬるま湯に浸して歯や上唇の裏側についているミルクのカスなどを拭いてもらうことを勧めております。初めのうちは嫌がることも多いかと思いますので、唇を触ったり口の中の粘膜を触ったりすることで口をいじられることに慣れさせていきましょう。
徐々に慣れてきたところで、乳児用の歯ブラシでちょんちょんと歯に触れるところから始めていきます。刺激に慣れてきたら1本ずつ歯を磨いていきます。強く嫌がれば一つ前に戻って無理せず行っていきましょう。
歯磨きにも慣れてきたらフッ素入りの歯磨きジェルを使用しましょう。使用する目的としては、フッ素を歯に取り入れることよりは、今後の歯磨き粉を使った歯磨きへの準備と考えてもらうといいかと思います。
使用する歯磨きジェルですが、当院では市販の「ピジョン ジェル状歯みがき」を2〜3mm(あずき粒大)歯ブラシにつけて磨いていただくことを勧めております。
乳児は歯磨きジェル(フッ素)を飲み込んでしまうので、必ず乳児用のジェルを選ぶようにしましょう。(乳児用の歯磨きジェルであれば毎日使用しても全く問題ありません)
毎日あせらず無理せず少しずつステップを踏んでいく、時間をかけずにやさしく磨いてあげることがポイントかと思います。
1歳半くらいからはお子さん自身で歯磨きジェル等は付けずに歯磨きを行ってもらいます。座って行ってもらい、転倒による事故が起きないようにしっかり見てあげましょう。保護者による仕上げ磨きでは1歳半から使用できる市販の「ピジョン ジェル状歯磨きぷちキッズ」を2〜3mm(あずき粒大)歯ブラシにつけて磨いていただくことを勧めております。
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どうしても歯ブラシを噛んでしまうので、仕上げ磨きには別の歯ブラシを使用しましょう。
生まれてきた赤ちゃんのお口の中には、むし歯の原因菌は存在せず、1歳半〜2歳半くらいに保護者などの唾液から感染しやすくなってきます。この頃までに歯磨きやフッ素の使用に慣れていただくことを目標にするとよいかと思います。
3歳以降でうがいができるようになれば、お子さんご自身で子供用歯磨き粉を5mm程度歯ブラシにつけて磨いていただきます。
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市販の歯磨き粉だとどうしても泡立ってうがいを多くしてしまうため、歯磨き粉の量を減らしていただくか歯科医院専売の低発泡の歯磨き粉を使用しましょう。
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保護者による仕上げ磨きは、小学校低学年までは毎日必ず行ってください。6歳頃から奥に6歳臼歯と呼ばれる大人の歯(永久歯)が生えてきてむし歯になりやすいからです。成長して一人磨けるようになってきても突然やめるのではなく、毎日→2日に1回→週に1回などと徐々に頻度を減らしていきましょう。
永久歯は替えがききません。この時期に歯の大切さや歯の磨き方をお子さんに伝えていくことが非常に重要です。
中学に入ってからは、大人用の高濃度フッ素が含まれた歯磨き粉を2cm程度歯ブラシにつけて磨きましょう。
12歳臼歯と呼ばれる永久歯が奥から生えてきてむし歯になりやすいからです。
最後に歯磨きの際の注意点ですが、
- 毎食後歯を1本ずつ丁寧に磨く
- 歯磨きの途中で歯磨き粉を吐き出さない
- 歯磨き粉のうがいは少量の水で一回のみ
- 歯磨き後の間食をできるだけ控える(間食までできるだけ時間を空ける)
ようにしましょう。
次回は、フッ素の入った歯磨き粉でむし歯予防(大人編)について説明させていただきます。