自分の口の中の臭い気になりませんか?口臭予防に舌みがきを!
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「脱マスク」でマスクを外す機会が増えてきていると思いますが、ご自身の口の中の臭い(口臭)が気になったことはありませんか?

2016年に日本歯科医師会で行われた統計でも、約8割の方が日々気になっておられるようです!今回は口臭について詳しく説明させていただきます。
寝起きに口が臭いけど大丈夫?
朝起きたら口が臭かったことありませんか?睡眠中は、唾液の分泌が減るので口臭が強くなります。口臭は、起床時がもっとも強いと言われています。

起床時の口臭の大半は、生理的口臭とも呼ばれていて、日常生活や食事での唾液分泌の増加により臭いは落ち着いてくるため、特に心配する必要はありません。しかし、日中いつも口臭がある・指摘されたことがあるという方は、以下に挙げるようなことが原因かもしれません。
口臭の原因①口腔乾燥
唾液が減ってくると、口の中の細菌が増えて口臭が強くなります。加齢やストレスによって唾液は減少します。乾燥が気になる方は唾液腺マッサージを行ったり、保湿スプレーを使用すると口臭対策に効果的です。当院では保湿スプレーを500円(税込)で販売しております。保湿スプレーや口の乾きが気になったときに頻繁に使用していただけると潤いを実感・持続できるかと思います。
口臭の原因②磨き残しが多い・歯周病や虫歯が多い
口の中の細菌が多いと、口臭は強くなります。歯周病や虫歯がある方は、患部にたくさんの細菌が存在し、磨き残しに含まれるプラークには1mgあたり1億個以上の細菌が潜んでいるとも言われています。毎日の歯磨きをしっかりと行い、フロスや歯間ブラシも使用しましょう。また、虫歯がないか歯医者で定期的にチェックを受けましょう!
口臭の原因③糖尿病がある
高い血糖値は口臭を引き起こす主な要因となります。「酸っぱい臭い」がするのが大きな特徴です!糖尿病は、以下のようなメカニズムで口臭に影響を与えます。
ケトン体の生成
糖尿病の方が十分な血糖コントロールを行っていない場合、体内で脂肪が分解され、ケトン体と呼ばれる有害な化合物が生成されます。これが口臭の原因となります。
口の中の細菌が繁殖する
糖尿病の高血糖状態は、口の中の細菌の増殖を促進することがあります。そのため、口臭の発生が増加する可能性があります。
口腔乾燥
糖尿病の方は、尿意が増加するために水分を失いやすく、これが口が渇く(ドライマウス)状態を引き起こすことがあります。結果、唾液が減ってしまうことで口臭を悪化させてしまう危険性があります。糖尿病が原因で口臭がひどい場合は、内科の先生と連携して、まずは血糖値の改善を目指します!
口臭の原因④肝臓や腎臓が悪い
肝臓や腎臓の機能が低下すると、口臭の原因となる可能性があります。肝臓や腎臓は、体内の老廃物や有害な物質を排除する役割を果たしています。これらの臓器の機能が低下すると、体内の毒素が溜まりやすくなり、口臭の原因となります。「尿臭のようなツンとした臭い」が大きな特徴です。
肝疾患
肝臓は、アンモニアや硫黄化合物などの有害な物質を分解し、解毒する働きがあります。肝臓の機能が低下すると、これらの物質が体内に蓄積し、口臭を引き起こす可能性があります。肝疾患の原因としては、肝炎ウイルスによる感染やアルコールの過剰摂取や、肥満などの生活習慣病、薬物による肝機能障害などが挙げられます。肝疾患は、いったん進行すると元の状態には戻りにくいため、心当たりがある方は早めに内科を受診されることをおすすめします。
腎疾患
腎臓は、尿として老廃物を体外に排泄する役割を担っています。腎臓の機能が低下すると、尿中に老廃物が適切に排泄されず、代わりに口臭の原因となる物質が体内に留まる可能性があります。慢性腎不全などで透析を受けられている方や糖尿病性腎症の方などは特に注意が必要です。
腎疾患も糖尿病と同じように、内科の先生と連携して口臭の改善を目指します!
口臭の原因⑤扁桃腺の炎症や副鼻腔炎がある
扁桃腺や副鼻腔炎に炎症が存在すると、口臭がひどくなることがあります。
扁桃腺の炎症
喉の奥の左右にある口蓋扁桃が腫れて高熱が出たり、喉の奥が痛い、といった経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?扁桃腺が炎症を起こすと、そこに蓄積した細菌や膿が口臭の原因となります。また、炎症や腫れがあると、歯磨きやうがいが効果的に行えないことがあり、口臭が悪化する可能性があります。
副鼻腔炎
副鼻腔炎は鼻腔の粘膜に炎症が生じる状態で、副鼻腔内に膿がたまることがあります。(蓄膿症とも呼びます)この状態が続くと、口臭の原因となります。また、副鼻腔炎により鼻づまりが生じ、口呼吸が増えることも口臭を引き起こす可能性があります。最近では、お子さんで副鼻腔炎を起こす方が増えてきております。頻繁に鼻をすすってしまうお子さんは副鼻腔炎に移行しやすいので注意しましょう!
当院では、耳鼻科との連携で口臭の改善を目指しております。
口臭の原因⑥舌に汚れが多い(舌苔)
舌苔(「ぜったい」と読みます)とは、舌の表面に付着している黄色だったり白色だったりする薄い膜状の物質のことを指し、口臭の原因となることがあります。舌苔は、口の中の細菌や食べかすが蓄積した結果で、これらの細菌が舌苔内で繁殖し、硫化水素やメチルメルカプタンといった揮発性の硫黄化合物を発生させてしまうことが口臭の主な原因となります。舌苔が多いと、以下のようなメカニズムで口臭を引き起こします。
細菌の繁殖
口の中の細菌が舌苔上で増殖することで、硫黄化合物などの揮発性有機化合物が発生し、これが口臭を引き起こします。
死んだ細胞や食べかすの蓄積
舌苔には死んでしまった細胞や食べかすが付着しやすく、これが細菌の栄養源となります。その結果、口臭の原因となります。
舌苔は必ずしも除去しなければいけないというわけではありません!全体に厚い舌苔が付いている方・口臭がある方(指摘された方)・免疫力の低下した高齢者は、以下の方法で清掃をしっかりと行いましょう。
舌ブラシを使用する
舌苔は歯ブラシでも除去できますが、歯ブラシの種類によっては舌の粘膜を傷つけてしまうこともあるため、専用の舌ブラシで磨くのがオススメです。
舌ブラシで磨く際の注意点ですが
①1日1回、舌の奥の方から前に引いてくるような動きで清掃しましょう!
②「おえっ 」と苦しくなりやすい場合は、舌を前に突き出すことで少し楽になります。無理のないところまで清掃しましょう。
③舌はデリケートな組織ですので優しく磨きましょう。
④長い期間かけてできた汚れは、一回ではきれいになりません。毎日清掃することで少しずつ落としやすくなります。

ただし、「舌苔をしっかりと取り除いた」と思っても、2日後には元の状態に戻ると言われています。該当する方は、毎日清掃を行いましょう!当院では舌ブラシを150円(税込)で販売しております!
その他の口臭対策
洗口液を利用する
洗口液を使ってうがいをすることで、口の中の細菌の繁殖を抑え、口臭を軽減できます。
ガムを噛む
ガムに含まれる香料(香り成分)が、口臭をかき消して臭いを感じなくさせます。(マスキング効果と呼びます)ただし、効果は一時的です。
口臭や舌の汚れが気になる方は、ぜひ口臭ケアを行いましょう!
当院では、内科や耳鼻科の先生と連携しております。口臭が気になる方は、スタッフまでお声掛けください!!







